半年の留学でTOEIC模試450点から755点まで向上したRyuさん。
学習にマンネリを感じ始めた際のモチベーションの取り戻し方、
独自のカリキュラムと、授業のアクティブな受け方などを伺いました!
− 何がきっかけで留学を決めたのでしょうか?
前職は通信業界で法人営業をしていましたが、4年続けた結果、あまり業界に興味が持てず、父が営んでいた貿易業を継ぐ可能性がでてきたので、海外と取引ができる英語力をつけるため留学に来ました。
− なるほど。なぜ、留学期間を半年にしたんでしょうか?
父も姉も英語が堪能で、海外と取引をしています。その2人の助言によると半年くらいたった頃から伸びを感じられると言われ、半年の留学を決めました。
− ご家族からの(英語力の伸びについての)助言と実際の体感はどうでしたか?
そうですね、助言と僕自身の体感はまったく違うものになりました。
僕の場合は留学に来て1ヶ月くらいで英語力の向上を感じましたね。特にリスニングでしょうか。
− 具体的にどのように成長がありましたか?
僕のバッチメイト*1に英語が上手な台湾人がいて、放課後や週末は彼と過ごすことが多かったです。入学当初は簡単な会話であっても、なんども会話をとめて辞書で意味を調べながらコミュニケーションをとっていたんですが―、1ヶ月ほどたったころから、何を喋っているのか理解ができるようになり、意思疎通をとれるようになってきました。
半年留学して体感した英語力の伸びは、圧倒的に語彙量が増えたのと、スピーキング力の向上です。
試験対策はとくにしていませんが、TOEIC模試のスコアも450点から755点まで伸びたので個人的には満足のいく成果が得られました。
卒業後はカナダにワーキングホリデーで1年ほど滞在を考えていますが、1ヶ月ほど現地の語学学校にも通おうと考えています。
カナダの語学学校はフィリピンと違い、15名ほどのグループクラスが中心となるため、そこで発言できるだけの英語力とコミュニケーション能力がついたのは嬉しかったです。
同じ週に入学する新入生。TARGETでは毎週10名〜20名前後の新入生が入学し、近隣のレストランで一緒に食事をしたり、旅行に行ったり、交流機会も多い。
自分の弱点は語彙にあることが分かっていたので、とにかく語彙量を増やすために、ボキャブラリーの授業をマンツーマン2コマ、グループ1コマの計3コマ/日を受講していました。
TARGETで使用されてる教科書、4000 Essential Words*2を徹底的にやり込みました。
ボキャブラリーの授業で使用されている教科書。語彙の意味、品詞、例文だけでなく、習った語彙が使用されている例文や読解問題もあり、コロケーション(単語と単語のよく使われる組み合わせ)も身につきやすい。
少し変わったカリキュラムかもしれませんが、僕はあまり自習が得意ではなく、自分に甘いという自覚もあったので、ある程度、強制してもらおうと考えてました。笑
半年という期間を考えたとき、よっぽど意志が強い人でないと自分を自制して(学習を)続けられないと考えていたので、意志の力を過信せず、先生にお願いして必ず宿題を出してもらうなどして、環境でカバーしていこうと思いました。
− とても聡明な選択だと思います。グループクラスでもボキャブラリーを受講していましたが、その効果はいかがでした?
グループクラスは、語彙量の向上はもちろんですが、モチベーション維持に役立ちました。
他の生徒さんもいるので、予習・復習しておかなきゃという意識も強く、グループが一番燃えましたね。
グループクラスのレベルが細かく分けられてるのも良かったです。
同じレベルの学生が集まるので、「お互いに負けないぞ」って気持ちを持ち続けることができたように感じます。
仮に自分よりもっと下のレベルの学生が集っていたら、切磋琢磨してやろうという気持ちは薄かったかもしれません。
− なるほど。言い方が正しいか分かりませんが、良い意味で「人と環境の使い方」が上手だと感じますね。
一般的にグループクラスはマンツーマンに比べると「発言回数が少ないのであまり効果を感じない」などのご意見もありますが、半年受講してみていかがでしょうか?
(グループクラスは)いくらでも喋る時間は作れるし、取り組み方に問題があるのかもしれません。また、自分の発言回数ではなく、クラスメートの表現からも学ぶことは多いので、そこを意識していみると良いかもしれません。
半年で計4つのグループを受講しましたが、どの授業でも喋れる環境づくりをグループクラスの先生は行ってくれてるので、取り組み方次第で(学習効果も)もと良くなると思います。
− 受講時の取り組み方について、何かアドバイスはありますか?
アドバイスと呼べるか分かりませんが、とにかく「笑って終わらない」ことだと思います。
グループクラスの先生は授業の中で雰囲気づくりのために冗談をふってくれたり、ちょっとした小話をしてくれることがあります。
多くの学生さんは「ははは」と笑って、その冗談に対して言葉で反応を返しませんが、僕は「どうしてそうなったの?」「それで、どうしたの?」など、会話を続ける工夫をしていました。
そのおかげで、質問に対する反応速度が早くなったり、英語で会話をどう続けたら良いのかが分かりました。
− 授業だけでも日に約7時間学ぶため、半年間の留学は想像以上に苦労した面もあったと思いますが、モチベーションの低下などはありましたか?
先程お話したバッチメイトの台湾人が卒業したとき、身近な目標を失ってモチベーションの低下を感じました。
彼の英語力は僕よりも高かったんですが、お互いに英語力を高めあえる仲間になりたくて、「彼にとっても役立つくらい英語力を伸ばさなきゃ」という目標がなくなったのは大きかったです。
− 一度失ってしまたモチベーションをどのようにして取り戻したんですか?
二つあります。
一つ目は、自分の目標となる、外国人の友人を作ることです。
外国籍の生徒も多いので、グループクラスのクラスメイトと積極的にコミュニケーションをとり、プライベートでも同じような英語レベルの友人と過ごすようにしていました。
もう一つは、定期的に家族と電話し、つねに「自分がなぜここに来たのか」を思い返すようにしていました。
自分は意志が強い方ではないので、定期的にモチベーションを高めるトリガーのような仕組みを作りました。
あとは、リラックして受講するクラスを持っていたのも、英語学習が最後まで楽しかったことの要因かもしれません。
ボキャブラリーの授業では、覚えた単語数が数値としてでるので、プレッシャーとの戦いでしたが、スピーキングの授業は、覚えた単語を使うように意識しつつも、フリーカンバセーションも交えたり、リラックスした状態でのぞめるようにしました。
はたから見たら、ゆるく見えることもあるかもしれませんが、これが自分に最もあったやり方だったと思います。
− 長期の留学となりましたが、留学を検討している方へ何かメッセージはありますか?
僕自身も迷いましたし、(留学を)決断しきれない方も多いのではないでしょうか。
しかし、「選択」自体に正しいも間違いもないと思ってます。
一度選んだ先を正解に変えるかどうかは自分次第なので、正解に変えるように行動してみると良いと思います。
− とても男前なメッセージですね。学習面でのアドバイスはありますか?
授業の録音は非常に役にたちました。
例えば、発音を過度に気にする方がいますが、よくある傾向として自分の発話した音声を録音して客観的に聞くという作業をしていないのが非常にもったいないと感じます。
自分がイメージしている音と、相手に伝わっている音は違うので、まずは客観的に自分のスピーキングを見直すと良いのではないでしょうか。
僕の場合は、同じ例文を僕と先生で音読しあい、どちらも録音して違いを明確にしていきました。
細かな発音だけでなく、抑揚やストレスの位置なんかも注意して先生の発話した例文を何度も模倣していました。
− ありがとうございます。こと発音に関しては、不必要に傷ついて自信をなくされる方は多いのも確かですね。まずは課題を明確にして、最善のアプローチをとりましょうということですね。とても参考になりました。カナダでも持ち前のハートの強さを活かして、がんばってください。
− ワンポイントアドバイス
留学に持ってきよかった持物 | 耳栓 日本に比べると、エアコンの音も大きいので気になる方は耳栓を用意すると良いと思います。 |
---|---|
1ヶ月のお小遣い | 約1万1千円(約5,000PHP)。 あまり旅行や外食に行かなかったので、安くすみました。 |
インタビュアーのコメント
能動的な授業の受け方をしていたRyuさんにインタビューをさせていただきました。
授業に臨む姿勢や、工夫を凝らして学習した半年間の軌跡は、これから留学する方にとって、大きな助けとなると思います。
学習相談をあまり利用せずにご自身で課題発見やカリキュラムの再考などをおこなっていましたが、
当校には、日本人英語講師にカリキュラムなどを相談できる「学習相談サービス」もあるので、学習で悩んだときはいつでもご相談ください。
また、紙面の都合上、ご紹介できませんでしたが「自分にとって、適切な留学期間は16週間だった。」という回答もいただきましたので、
長期留学を検討されてる方は、まずは16週間でお申し込みいただき、学習進歩状況に応じて現地で延長をするのもおすすめです。